宇治・塔の島問題とは

昨年12月末、京都・宇治のシンボル景観であり、宇治市民が日頃慣れ親しんでいる塔の島地区の桜並木が、市民が全く知らないうちに大量伐採される事件が起こりました。
宇治市民はこの事態に驚き、怒り、国土交通省淀川河川事務所へ抗議、
1. 市民への説明会の開催
2. さらなる伐採の中止・見直し
を求め、宇治市長、京都府知事、市議会議長にも同様の申し入れを行いましたが未だに説明会は行われていません
京都・宇治の宇治川・塔の島地区は、ユネスコの世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成寺社である平等院、宇治上神社の中間にあって、世界遺産のバッファゾーン(緩衝地帯)に位置します。この価値ある風光明媚な自然環境と歴史的景観が今、公共工事によって失われる危機にあります。

【塔の島地区の状況】
宇治市景観計画重点地区(景観法)
重要文化的景観(文化財保護法)
琵琶湖国定公園特別区域(自然公園法)
特別風致地区(風致地区条例)
二つの世界遺産のバッファゾーンの中央

宇治市議会資料などによると樹木の伐採は「島を”中州”に近づける」、「中州のイメージ」という漠然とした方針にもとづいて、塔の島を現状と全く異なるものに大改変する工事の第一歩に過ぎないということが判明しており、シンボル景観は現状を大きく改変してはならないというルールを無視したものです。
現状の工事計画では、塔の川沿いのさくら並木も今後伐採される予定で、直ちに工事中止を要求せざるを得ない緊急事態となっています。





上:朝霧橋から下流(宇治橋)方向、伐採の跡形も無くなっています(2013/4/1撮影)

上:朝霧橋から上流方向も本流側はほとんど伐採されています。(2013/4/1撮影)


現状の計画では、塔の川沿いのさくら並木も今後伐採される予定です。(2013/3/31撮影)